映画記録

CUBE

こういう低予算ワンシチュエーション謎解き映画系の先駆けではないかと記憶する。作品を作るとともにこういうジャンルを作ったといえる金字塔的名作。のちのアイデア一つでハリウッドで名を成してやろうという若手作家たちの目標となったと思う。ファースト…

コンスタンティン

しかしこの頃のキアヌはむちゃくちゃカッコいいな。シンプルな白シャツ黒ネクタイ&黒ジャケットの威力よ。これがハリウッドか。画持つ持つ。今も歳を取ってさらに渋さが増してきているがこの頃は若鮎という感じでピチピチ輝いている。決して派手なタイプでは…

ゾディアック

実際の未解決事件を元にデビッドフィンチャー監督が描くクライムサスペンス。未解決事件だと知らなかったので途中までどうなるのかワクワクしながら観たがあれ?これひょっとして未解決事件なのか?とピンと来てからはそういう見方に変わった。犯人と疑われ…

カウボーイビーバップ 天国の扉

カウボーイビーバップ映画版。シャレオツハードボイルドSFアクション。ニヒルと痩せ我慢と自虐はハードボイルドに必須の条件だ。この作品は一つの到達点に達している。全編通底する洗練されたセリフ、魅力的なキャラクター、スタイリッシュなアクションに魅…

マトリックス レボリューションズ

三部作完結編。もはや別の映画。途中はただのSF映画だった。隣りで見てた妻が「これマトリックス?」って聞くくらい。視力を失って悟り(概念)?の境地を開くネオ。もう見えなくても見えるわ念力で敵倒すわ未来まで見えるようになるわでスターマリオ的無双状…

マトリックス リローデッド

マトリックス三部作の二部作目。今回初めて見たが映画というよりゲームを見ているようだった。途中エージェントスミスが大量増殖していくシーンなんかはガキ使の「方正100人斬り」を思い出してちょっと笑けたけども。CGの乱闘を描く為のあのエージェントスミ…

マトリックス

一大センセーショナル(こんな言い方ももう古いけど)を巻き起こした当時に見た記憶はあったがそれ以来ひさしぶりに見てみようと思った。およそ20年以上前の作品でCGによる革新的な映像が評価された映画だったが今見てもなかなか面白くて見応えがあった。日本…

パラサイト 半地下の家族

前評判が高く又天才と評される監督の作品、おどろおどろしいパッケージがすべて計算され尽くした絶妙な「前フリ」だったと気づいた時思わず膝を打った。所謂ネタバレもの大ネタものの類になろうかと思うが、こういう構成を持った作品は一度その構造を知って…

シン・ゴジラ

過去2回観たがいつも通り全く覚えていないので3回目みてみた。「そもそもどうやってゴジラって出てきたっけ?」と思ってたらのっけからいきなり出てきた。その予兆の無さにいっきに引き込まれる。あやふやな記憶を辿りながら主演がそういや長谷川博己だった…

メメント

エドワード・ノートンの「アメリカンヒストリーX」とジャケットが似てると思ってて(結果全然似てなかったが(強いて言えば色合いくらい))てっきり観たと勘違いしてたが、こんな有名な作品をずっと見逃しててて今知れる喜び。クリストファー・ノーランの名前を…

東京ヴァンパイアホテル

いつまでも青春コケッコーのいたいけな可愛い夏帆ちゃんのイメージが強かったから、海街ダイアリーでの奔放な三女っぷりや今作でのハードコアなアクションスタントをこなす姿を見て「大きなって…」と親戚のおじさんの様な感慨を抱く。そういえば満島ひかりも…

ダークナイトライジング

3部作完結編。おそらく観るのは二回目なのだが毎回観る間が空くのとそもそもシリーズというほど横断したストーリーではないので、独立した作品としてちゃんと楽しめる。ゴッサムにかかる橋という橋が爆破され街が乗っ取られるシーンは終末観が出ててとても良…

バットマンビギンズ

バットマン誕生前夜。ブルースがまだ子供の頃、父親が自分の目の前で暴漢に襲われ助けられなかったことで一時は自分を責めるあまり悪の道へ落ちかけるが、厳しい修行を経て父の生前の教えの通り「落ちるのは再び這い上がる為」と生まれながらに持ち合わせた…

天国と地獄

会社内での権力争いに勝つ為に秘密裡に進めてきた株の買い増しが成功しいよいよ明日の売買で自身が筆頭株主になり実権を手にすることが出来るというその夜に、自分の息子が誘拐される。すぐに自分の息子ではなくお抱え運転手の息子だと判明するのだが、犯人…

隠し砦の三悪人

断トツ一人だけ三船敏郎の劇画タッチの彫の深い顔とスタイルの良さが光っている。他の二人も黒澤作品にはお馴染みの面々でだいぶ顔も覚えた。顔と名前を一致させたい。雪姫の声の発生の仕方が独特でマネをしたくなる喋り方。黒澤作品にはあまり女の人は出て…

ダークナイト

ヒースレジャーのジョーカーが見たくて久しぶりに見たのだがやはり悪役非道っぷりがとても素晴らしい。特に冒頭の銀行強盗で強盗仲間をすぐに裏切るシーン、単身マフィアの集りに乗り込んで煽り倒すシーン、アドリブで有名な病院の爆破シーン。歩き方が良い…

うなぎ

妻に浮気されその妻を殺してしまった男が出所後ひっそりと町の外れで始めた床屋さんに転がり込んで来た謎の女と町の仲間との交流。柄本明の付きまとい方が本当に腹が立つ。キャストは保護司の坊主に常田富士夫、清水美沙の母親役に市原悦子の日本昔話の2人。…

羅生門

久しぶりに観たくなって観たのだが毎度すっかり内容は忘れてしまっているのでその都度楽しめる。歳をとればとるほど面白く感じる、当時は日本でもそこまでのヒットをしていなくて金獅子賞を獲ってから大映の社長が手のひらを返したように評価をしはじめたら…

砂の器

何度も映像化された名作なのは知っていたが未見だったのでついに観れた。ウィキペディアを読んだ知識だが原作を大胆に変更して描かれていることを知った。黒澤明がこの脚本をよんで冒頭の捜査が空振りに終わるシーンが全く無駄やから省けと言われたらしいが…

突入せよ!「あさま山荘」事件

あさま山荘事件についてはいつか関連作を見てみたいと思っていたが、最近個人的に気になっている原田眞人監督作品があったのを思い出してこれを選んだ。当時の現場の指揮を執った佐々淳行さん原作。見終わった後の感想としてはとても面白かったんだが、ここ…

ゴールデンスランバー

若き日の香川照之が冷酷で優秀な警察キャリアを演じていてズバ抜けた存在感を発揮している。カッコいい、顔の力が凄すぎる。鬼が来た!の表紙を思い出した。ひとりさんが出てくるとちょっとコントに見えてきてしまうのはしょうがないとは思うけど、シリアス…

ウィンストン・チャーチル

こういう史実を基にした映画は特に演出されていることを忘れて現実に起こったことだと錯覚しがちなので、その点は十分に気をつけて鑑賞しなければならない。ましてや政治の世界。魑魅魍魎が跋扈する世界。あなたが抱いた感想は決してあなたの意思でそう思っ…

孤狼の血

役所広司の骨太悪徳警官っぷりが見事。演技うまーと思いながら観てた、この時期の松坂桃李の仕事量が半端ない。将来どんな俳優になっていくのか楽しみ。その他キャスティングがとても良い、街宣活動家のピエール瀧、ほんまいい役者。石橋蓮司の無残な殺され…

お葬式

伊丹監督の処女作。蓮實重彦先生に見せて何も言ってもらえなくてえらいショックを受けたとウィキペディアに書いてあったが、その真相が本当かどうかは知らないが、確かに後の伊丹十三監督作品に通底するジャーナリスティックな芸風は僅かに見えるもののどち…

デッドプール2

マーベルやDCを向こうに回して弄り倒す分よりアメリカの内輪事情に詳しくないと分からない事が多いんだと思う。ということはつまりアメリカ人はより面白いのだろう。その雰囲気はとても伝わる。お笑いの性質上仕方のないことだと思うのだがより面白くしよう…

ペンタゴンペーパーズ

ベトナム戦争が泥沼化していく中、それでも戦争に突き進んでいった当時の大統領たちの事を書いた機密文書を掲載するかどうか、先行する大手ニューヨークタイムズが政府に差し止め訴訟を起こされる中で記事を出すことを決めたワシントンポストのケイ・グラハ…

羊の木

冒頭から徐々に6人の素性が分かってくるところが凄く怖くて恐ろしい。ヒメノアールを彷彿とさせる雰囲気。いつも曇り空の街、荒れる日本海、寂れていく地元。高齢化が最初に襲うであろう北陸のとある田舎町で、過疎と税金の無駄を一気に解決する為に元受刑囚…

あげまん

宮本信子の小唄の師匠の実話を元にした話と聞くと、まったくどこからがフィクションでどこからが実際あったのだろうかと下世話な趣味に鼻の下を伸ばしてしまうが、冒頭の初めての旦那が当時20歳にならない年端もいかない頃に40以上も歳の離れた脂で太った坊…

華氏451

1966年にこの映画を撮ったということがとてもすごい。意義があることだと思う。今から50年以上も前に。流石にデジタルという概念がまだないのだと思うけど本を頭に丸暗記して抵抗するBook peopleというネーミングや火事を消す消防士が本を焼く職業になってい…

デヴィッド・リンチ: アートライフ

デビッドリンチが1人語りで子供の頃から映画を撮り始めるまでを今現在から振り返っている。お父さんお母さん良い家族に囲まれてあんなに幸せな人がなぜ映画やアートなどで表現するとあんなにも暗い表現になるのか不思議で仕方がない。過去のことは美化され…