あげまん

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宮本信子の小唄の師匠の実話を元にした話と聞くと、まったくどこからがフィクションでどこからが実際あったのだろうかと下世話な趣味に鼻の下を伸ばしてしまうが、冒頭の初めての旦那が当時20歳にならない年端もいかない頃に40以上も歳の離れた脂で太った坊さんが相手でかなり可哀想だ。その前にまず赤子の頃に神社の前に捨てられててってどれだけ波瀾万丈の人生なんだろうと思う。そういう人の人生観だとか話を聞いてみたい、あるいは本で読んでみたいなと思う。もし願いが叶うならどういう人生を歩みたいのかも聞いてみたい。普通の幸せとか望むのかな。当時の、今もまだこういう芸者の世界、置屋の常識は、その世界では当たり前にあるのだろうか。こんな男性の都合に合わせたような差別が横行する社会が。権力の近くにはまだあるんだろうな。オモテに出ないだけで。いやまだけっこうオレの近くにもあるな、実際。