2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

お葬式

伊丹監督の処女作。蓮實重彦先生に見せて何も言ってもらえなくてえらいショックを受けたとウィキペディアに書いてあったが、その真相が本当かどうかは知らないが、確かに後の伊丹十三監督作品に通底するジャーナリスティックな芸風は僅かに見えるもののどち…

ONE PIECE 70

マッドサイエンティスト、シーザークラウンが完成させた毒ガス「シノクニ」をパンクハザード島の政府研究所内に撒布し、その効果と様子を「公開実験」として世界中の権力者に見せて売り、さらに仲間や部下を実験のモルモットのように扱っている様を目にした…

ショートピース

大友克洋初期作品集。70年代80年代の雰囲気を今に残す貴重な作品集。あの頃の時代の常識や空気感なんかがヒシヒシと伝わってくる。そしてのちの巨匠のその大器の片鱗がこの頃からも窺い知れる。戦争、暴力、サスペンス、プロレタリアート、学生運動、大麻、…

海辺のカフカ下巻

ただでさえ簡単なストーリーとは言い難い上に少し前に上巻を読み終えてから、下巻に取り掛かるまでだいぶ間が空いてしまったので、もうほとんどサラで読んでるのと変わらん状態だったが何とか最後まで読み通すことが出来た。たしか昔に一度読んだことがある…

黄昏流星群33

「星鵠を射る」「星になる前に」「流星メール劇場」変わったストーリー3本立てで面白かった。「星鵠を射る」は元捜査一課の敏腕刑事であった小日向透が日本犯罪研究所という犯罪分析をしているシンクタンクに再就職するところから始まる。元刑事の経験を生か…

常務島耕作5

本格的にインドの調査を始める島耕作。そういえばいつぶりだろうか大町久美子がしれっと戻って来てくれた。こういうところが耕作の運の強いとこ。今回も初日から久美子がいなければという展開が目白押しで久美子のおかげで早くもインドの富裕層へむけての強…

デッドプール2

マーベルやDCを向こうに回して弄り倒す分よりアメリカの内輪事情に詳しくないと分からない事が多いんだと思う。ということはつまりアメリカ人はより面白いのだろう。その雰囲気はとても伝わる。お笑いの性質上仕方のないことだと思うのだがより面白くしよう…

ペンタゴンペーパーズ

ベトナム戦争が泥沼化していく中、それでも戦争に突き進んでいった当時の大統領たちの事を書いた機密文書を掲載するかどうか、先行する大手ニューヨークタイムズが政府に差し止め訴訟を起こされる中で記事を出すことを決めたワシントンポストのケイ・グラハ…

常務島耕作4

男全マキという今まで島耕作シリーズではあまり見受けなかった和製シャロンストーンのような(古いか?)女を武器にしてのし上がろうとするキャラがでてきて面白くなってきた。こういうストーリーをかき混ぜてくれる存在はとても面白い、実際近くに居たらた…

ONE PIECE69

ヴェルゴ中将渋い。最後見事に真っ二つになったけどw何歳かわからんけど尾田先生は魅力的な中年や壮年をえがくのがうまいなあ。なんだかうれしいね。ようやくシーザーの企てている計画の全貌が見えて来た。人造悪魔の実を作りそれを闇の仲買人ドフラミンゴ…

ONE PIECE68

トラファルガー・ローに同盟を持ちかけられるルフィ。周りの心配をよそに簡単に応じてしまうが、、、。周りの心配はごもっともなのだがルフィは昔からローのことを気に入っているように見える。それがなぜなのかは本人も分ってなさそうだが、、、でもなぜか…

JIN-仁-9

和宮様が歌舞伎を観劇中に毒を盛られたかどで無実の罪を着せられ投獄された仁。真相の究明よりも世間に事実が発覚することを恐れた人間たちによりあっという間に亡き者にされるところだったが間一髪、野分が大量の賄賂を贈ってくれたことによって生き永らえ…

JIN-仁.8

仁が江戸に来て以来住居や仕事の世話だけではなく公私にわたって陰に陽に支えてくれた橘家の一大事、咲の母栄(えい)の脚気を治す為に(この時代の脚気は江戸患い(わずらい)と言われ最悪死に至る病だった)偏食がちな栄の為安道名津(アンドーナツ)や富…

羊の木

冒頭から徐々に6人の素性が分かってくるところが凄く怖くて恐ろしい。ヒメノアールを彷彿とさせる雰囲気。いつも曇り空の街、荒れる日本海、寂れていく地元。高齢化が最初に襲うであろう北陸のとある田舎町で、過疎と税金の無駄を一気に解決する為に元受刑囚…

あげまん

宮本信子の小唄の師匠の実話を元にした話と聞くと、まったくどこからがフィクションでどこからが実際あったのだろうかと下世話な趣味に鼻の下を伸ばしてしまうが、冒頭の初めての旦那が当時20歳にならない年端もいかない頃に40以上も歳の離れた脂で太った坊…

童夢

これが出た頃の衝撃たるや相当凄かったんじゃないだろうか?それくらい今までの漫画とは異質であり圧倒的な画力、絵の迫力、ストーリーの斬新さに魅了されずにいられない。日本の漫画界を語る上で「大友以前、大友以後」とひとつの分水嶺のように語られるの…

じゃりン子チエ4

小鉄のむかしの名前が"月ノ輪の雷蔵"というむちゃくちゃカッコいい名前だった。(写真①) 数々の修羅場をくぐり抜けてきたネコ任侠界では有名な猫だったという。どおりで並々ならぬ肝っ玉をしてるんやね、ケンカもむちゃくちゃ強いし。ネコの世界だけに限らず…

黄昏流星群32

「さ迷う惑星」長年の積もりに積もった仕事のストレスから仕事中に意識を失って倒れた時田亮介は気がつくと体が幽体離脱していた。倒れている自分を見ている別の自分。周りの人たちも一切こちらを見ない。まるで透明人間にでもなったようだが、病院に駆けつ…

ONE PIECE67

電伝虫から聞こえた声の主を探しにパンクハザード島までやって来たルフィたちだったが、島のハードな環境や次々と現れる敵を前に捜索は困難を極める。いつのまか一味は二手に分かれ、そこへ同じ電伝虫の声を盗聴した海軍G-5白猟のスモーカー中将とたしぎ大佐…

ONE PIECE 66

ルフィたちの手によって守られた魚人島はしらほしと海王類たちの謎のコメントを残したまま無事ひとまず解決へと至った。ジンベエがいつか仲間になることを約束してくれた、その日が来るのを楽しみに待とう。七武海の1人がクルーに入るとはまったくすごい一味…

華氏451

1966年にこの映画を撮ったということがとてもすごい。意義があることだと思う。今から50年以上も前に。流石にデジタルという概念がまだないのだと思うけど本を頭に丸暗記して抵抗するBook peopleというネーミングや火事を消す消防士が本を焼く職業になってい…

デヴィッド・リンチ: アートライフ

デビッドリンチが1人語りで子供の頃から映画を撮り始めるまでを今現在から振り返っている。お父さんお母さん良い家族に囲まれてあんなに幸せな人がなぜ映画やアートなどで表現するとあんなにも暗い表現になるのか不思議で仕方がない。過去のことは美化され…

常務島耕作3

ハツシバ側と労働組合の対立が中国各地で頻繁に起こりその対策に追われ日中間を行き来する耕作。そんな毎日の中でひょんなことから仲良くなった中華料理屋の女主人ト(サンズイに余)紫雷の弟に国籍を与える方法がないかと動いてあげる耕作と万亀会長(どん…

常務島耕作2

2005年当時の日中関係ではまだ日本の企業が雇う側で中国人は従業員側というのが"普通"であった感覚が見て取れる。2019年現在その関係にもはや違和感さえ感じるほどだ。「慣れ」とはそういうものだ。道頓堀界隈が薬局とホテル通りに化したことももはや当たり…

黄昏流星群31

「星空研究会」大学時代、気の合う仲間で作った星空研究会というサークルに集い来る男たち。そこに突然現れた歳下の可憐な女性。1人の女性を中心に星座のようにその周りを取り囲む4人の男たち。男たちは皆遠慮して決して口外しないが、全員がその女性に惚れ…

常務島耕作1

ついに常務取締役に就任した島耕作は上海だけでなく北京も含む中国全土のハツシバの総責任者となった。ここまで来ると国の大臣など要人との付き合いも増えてくる。身近な存在だと思っていた島耕作がいつの間にかすごい遠くに感じた。感慨もひとしお。今後は…

不道徳教育講座

三島由紀夫が女性向け大衆週刊誌「週刊明星」に連載していた洒脱で軽快なエッセイ集。世間でまかり通っている良識や常識、道徳を逆手に取ってあえてスキャンダラスな言説を読者に投げかける、井原西鶴の「本朝二十不孝」をもじった刺激的かつ偽悪的な「不道…

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左翼学生運動、70年安保闘争など昔からよく分からないままで来てしまっていたが、やはり現代の日本や日本人というものを考える上で一度ちゃんと知るべき事なんであろうなと思いながら今日まで来てしまったが、この映画が一つその外堀を埋める作品となってく…

じゃりン子チエ3

今回は地域の相撲大会に出ることになったチエちゃん。少年の中に交じって相撲するのが恥ずかしいと最初は嫌がっていたが、担任の花井先生が自分も運動が不得意ながらも団体戦やから参加すると言い出して断りにくい雰囲気に。そしてさらにクラスの友だち初登…

JOKER

SNSで評判が高かったのと元々のバットマン好きジョーカー好きというのもあってようやく観に行けた。終わって1番最初に思ったことは何ちゅう気持ちにさしてくれとんねんということだ。なかなか二の句を継げない何て言えば良いかよく分からん感情に支配される…