黄昏流星群33

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「星鵠を射る」「星になる前に」「流星メール劇場」変わったストーリー3本立てで面白かった。「星鵠を射る」は元捜査一課の敏腕刑事であった小日向透が日本犯罪研究所という犯罪分析をしているシンクタンクに再就職するところから始まる。元刑事の経験を生かして過去の犯罪を分析しているとある日妙な符号に気がついた。犯罪者の生年月日を調べているとある日生まれた犯罪者が4人もいたのだ。しかも4人ともが同じ病院で同じ日1961年6月19日に生まれている。何という偶然の一致なのかと調べを進めているとある日屋台のおでん屋で知り合った女と懇意になる。その日以来転がり込んだ女の身元を調べてみるとまさに1961年6月19日に生まれた同じ病院に生まれた最後の1人であった。そしてとある日女は豹変して男に襲い掛かる。間一髪で身の危険を回避した男だったがさらに調べを進める内に自分でも非科学的過ぎて信じる事はできないがそう考えると至極納得のいくひとつの答えにたどり着く。つまりそれは悪魔の所業だ。シンクタンクの仲間にも冗談まじりに話していると趣味でオカルト研究をしているといる男から悪魔の弱点を聞きつける。唯一の急所眉間に麻黄を練り込んだ弾を撃ち込む事だった。歳さらばえた小日向透だったが昔取った杵柄(何を隠そう小日向さんは昔エアーピストルのオリンピック代表で銅メダリストだった。)で見事悪魔を退治した小日向さんはそのまま悪魔に乗っ取られてまた命を狙われるかも知れないその女と暮らしていくことを決める。なぜならその女の事を心の底から本気で愛しているからだ。他二篇もなかなか読み応えあるストーリーだった。