レイヤー化する世界

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これまでの歴史を中世から振り返ると、世界が決してずっとアメリカ中心の自由主義経済や民主主義社会でやってきたというのがいかに幻想かというのが、当たり前だがより自然に理解出来た。

 


その昔、ヨーロッパが世界の辺境の地であり「陸」の時代の頃は中国やペルシャ、地中海の人々が中心であった。そして「海」の時代へ変わるきっかけになったのは、新大陸を発見することが出来たからだが、それには海洋技術の発展も大きかったのではないか。そこから地理的に辺境であったヨーロッパが世界の中心の軸となり繁栄を手にすることが出来た。

 


そして確か自分が学生だった20年ほど前には、その当時経済の面で落ち込んでいた中国が、「これからは中国の時代が来る」というのをよく聞いた。その時はここまでの凄い発展を想像していなかったが、今や覇権を握る大中国になり、そしてさらに超国家主義的な意思を持つ巨大企業が列強国の規模を遥かに超える資産や影響力を持つ社会が現実になっている。この本は2013年に書かれた本であるが、少し前の2018年には、いわゆるGAFA(Google.Apple.Facebook.Amazon)の時代である。

 


今後どうなるか、またいくらでも覇権を争う企業があとからあとから出てくる可能性はあるが、この本で言及されている通り、相対的に国の力が小さくなることはその通りだと思う。

 


僕たちに出来ることは、技術を使いこなせるようになり、とりあえず乗っかって複数の弱いつながりを作りながら、自分で自分を助けるセーフティネットを作るという、この著者の意見に全く同意する。

 


場=プラットフォームを利用しながら利用されながら小さくたくさんを稼いで、それを賢く運用しながら生きていく。ワンチャンスにかけながら生きていく落合陽一氏の言う通り百姓の時代かも知れない。