黄昏流星群 10

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いつもは二本立てだが今回は「脆い星光」の一本のみ。それだからという訳ではないが今回はいつもにまして大作感があったように思う。最初に偶然居合わせて一緒に旅行することになったダンディーなカメラマンがまさか嫁の浮気を疑った旦那が差し向けた探偵だったとは全く予想もしなかった。探偵は普通対象者を背後から尾行するものだと思ってたから当事者とクリンチするくらいの至近距離に入られるとまず疑わないだろうなと大胆だが心理をついたうまいやり方に変な感心をした。そこから話の展開はあらゆる浮気の顛末のパターンを描いたかのような2世代4家族に渡って予想だにしない展開をする。共通するのは浮気した者は自分も浮気される可能性があり、一時激情して血生臭い揉め事になったとしてもいずれ時間が解決し然るべきところに収斂するという当たり前っちゃ当たり前の結論。ただやはり色々なところに辻褄を合わせたりしなければならないことを考えるとパワーがいるなあと思う。浮気相手が他の女とも浮気してた若い男を問い詰めて激情した瞬間に掌を返したような男の「何だよクソババア」という何のヒネリも芸もない返しに笑った。いつだって単純なストレートな暴言が1番人に伝わる。ただそれゆえに何の攻撃力もないんだが軽薄さが面白かった。