ぼのぼの5

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今回も哲学的な名言が数多く散見された。孤独なオオサンショウウオさんがスナドリネコにこう言った。「スナドリよ『ふり』などやめろ」「自分以外のものを受け入れようとすればすべて『ふり』になる」「自分で在れ自分だけで在れ」「それによって孤独を背負わされようともじゃ」とかヒグマの大将の代わりにヒグマのカシラにやられに行った時にも「おまえはそうできてもおまえのようにできないものはどうなる」「ダメなヤツだと言われることになるのじゃぞ」「生き物の目的は生きて死ぬことだけじゃ」「余計なことをつけ足すな」「できないことを守れ」「そしてもっともっと楽に生きろ」と言う。それに対してスナドリネコ「生き物の目的は生きて死ぬことだと言ったな」「しかし生きて行くことはどんどんこわれることだ」「それを止めることは誰にもできないだろう」「だから生き物は新しいものを作るしかない」「たしかに新しい物は余計なものばかりだ」「しかし余計なもので不幸になるとしたら」「その不幸もやっぱり余計なものだとオレは知っている」「そしてたぶん幸福もな」「だからオレは平気なんだ」難し過ぎて頭から火が出そう。引用ばかりになってしまうが、ぼのぼのオオサンショウウオの「オオ」の部分に囚われる気持ちもわかるし“名もない草を持たされし午後持つ手をかえてみる“というオオサンショウウオさんのハイクも面白い。そして今巻は特にフレームで遊んでるのがよく分かった。俯瞰で見たり遠近法で見たり道のあっちからこっちこっちからあっちを見たり。テントウムシが遠近法使ってシマリスちゃんたちに殴って仕返ししているところはとてつもなく可愛いらしい。こういう部分はかなりモンティパイソンのような感じに似てるのか?全くモンティパイソンを見たことはないが。またいがらしみきおさんのデビュー作「ネ暗トピア」も読んでみたい。