課長島耕作 15

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中沢部長の機転と迫真の演技力により見事にコスモス映画の買収を争う東立(日立?)とのTOB(株式公開買い付け)でわずかに入札金額を上回ることに成功、見事にハツシバグループの傘下にすることができた。しかし経営が安定している超優良企業のはずのコスモスが何故買収を持ちかけてきたのかは最後まで謎のままだった。しかし島耕作と一緒に居た大町久美子(会長の甥)が子供のスリにカバンを取られ追いかけた島耕作が待ち構えた黒人にラリアートでノックアウトされ自分の財布まで持っていかれる。それを見かけた以前大町久美子が100ドルを貸したホームレスが貸してくれたお礼にと治療をするから家に来いという。ついていくとそこはとてつもない豪邸でなんとそのホームレスがまさにコスモス映画の会長で表にはほとんど姿を見せないカリスマ経営者バクスターゴードンだった。幸運。なんたる強運。島耕作の女運。ゴードンに今回のコスモス映画買収の件を訪ねると自分が一代で築きあげた会社を現副社長5人の派閥争いによって会社が分裂しかねないという。いっそそれならば買収し一つの形として残したいという思いから今回の買収に思い至ったという。どこの会社も大きくなればなるほど権力争い派閥争いは壮絶になるのだろうか。ともかくアメリカからの帰りに買収を成功させて島耕作にご褒美にとファーストクラスに乗せてくれるのは粋な計らい。こういうのは嬉しい。後半は東京に戻った島耕作と今度のコスモス映画の新事業を一緒に展開していくことになった47年入社組(島耕作の2年後輩)出世頭平井均の家庭問題の相談に乗っているかと思いきや実は企業ゴロが標的を狙って近づいて来ているのが分かった。だんだんと確実に忍び寄ってくる魔の手が。伊丹十三作品の雰囲気がする。今回も友人で探偵のアーバンリサーチの小暮(通称グレちゃん)の仕事によって早めに事情を察知出来たのは大きい、そこの危機管理能力はすごい、グレちゃんの貢献度は高い。しかし一介のサラリーマンが一人でヤクザを抑えられるのだろうか、ともかく波乱万丈な人生だ。