ONE PIECE 60

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エース、ルフィ、サボの義兄弟の絆、子ども時代がいま明かされる。それは虐げられた者たちのどデカイ権力への復讐の挽歌でもある。血筋や血統、地位などで人を判断するのではなく、あくまでもその人自身が大切だと物語は教えてくれる。それにしても権力者たちの大人から子どもまで揃いも揃って醜い顔よ。生き様は顔に出るからほんにおそろしい。確かに人は恵まれなかった自分を卑下したり、他人を見て羨んだり揶揄したりすることもあっただろう。けれどその苦しみがあったからこそ、苦しみ悩んだからこそ乗り越えた時他人の痛みが自分ごとのように分かる器量を身につけることができる。それが器の大きさを感じさせる"人物"を作るのだとしたら、その苦しみを経なければなれないのだとしたら、むしろそれは幸運と捉える事も出来るのではないか?もちろんそれを乗り越えたからこそ言える事ではあるが…その途中でダークサイドに落ちる可能性もあったわけで。だが例え一時期はダークサイドに落ちたとしても何かをきっかけに復活を果たし帳尻を合わせるように最後の最後で勝ちがちょっとだけ上回ることが出来たら大手を振って笑って死ねばいい。シャンクスの名言が沁みる「勝利も敗北も知り逃げ回って涙を流して男は一人前になる 泣いたっていいんだ…! 乗り越えろ!!」だ。みんなルフィがピンチに陥って大変な時に駆けつけてやれなかった事を心から悔やんでるし2年後に集合と分かった時にそこからその日まで一気に走り出した、力をつけて守りたい人を守り抜くために。すごい仲間たちだ。ONE PIECE史上1番熱い巻だった。