黄昏流星群25

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「煌めかざる星」46歳で市長になった歌川哲彦はある日公務で高校の頃まで生活をしていた静岡県桜川市を訪れる。市長になっての3年間思っていた以上の重責でプレッシャーのかかる市長職に忙殺され家庭を省みる時間もなくプライベートもない日々を過ごしていた。そんな生活が幸せだったのかどうか今となってはよく分からず漠然とした思いを抱えながらも久しぶりの地元へ帰ってみると誰からも注目されない開放感をしばし味わっていた。そんな時たまたま入った割烹居酒屋で高校の頃に付き合っていた村井香織と偶然に出会い意気投合しその日のうちに結ばれる。次の日歌川が参加するシンポジウムに顔を見せると言っていた村井香織であったが結局姿を現さなかった。気になって調べると歌川と別れたそのあと、家で旦那を殺した罪で警察に捕まっていることがわかった。報道によると村井は自分の犯行は否定していたが、歌川を庇うためか一緒にいたことを警察に話していないようだった。すべてを話せば自分の市長の立場も家庭も崩壊する。最初は黙っていようかと迷う歌川であったが、彼女を助けるため動き出す事を決意する。そして結果ほんとうに今まで築いたものをすべて失うことになるのだが、歌川の顔には爽やかな笑顔がひろがっていた。そして二人は誰も知らない街へと旅立った。ラストの晴れやかな表情がとても印象的。金や名誉をすべて手放して幸せを選んだ二人のこれからはさて。「流星スケッチクラブ」弘兼先生の作品史上1.2を争う面白さだった。定年を過ぎ妻と別居することになった石崎は決して余裕はないが年金暮らしで大学生以来の一人暮らしを満喫していた。そんなある日立ち寄ったスーパーで妙齢のご婦人に「ヌードモデルにならないか?」と声をかけられる。話を聞いてみるとカルチャースクールの絵画教室で知り合ったおばあちゃん三人の前で裸になればアルバイト代をくれるという。話を聞いて面白そうだと興味を持った石崎はヌードモデルを快諾するのだが、実はモデルはただの口実に過ぎず三人の経験の少ない女性たちの夜の相手になることを望まれたのだった。はじめは驚いた石崎だったが女性たちの真面目な気持ちを汲んでそのままの関係を続けることに。しかし初めはよかったが、三人の女性たちと代わるがわる夜の相手をしているうちに少しずつお互いのことを貶すような本音がちらほらと。女の本性を垣間見るような気持ちに疲れだしたその頃、息子と同居していた妻が病気で寝たきりになる。一度は別居した妻だったが長年連れ添ってきた感謝の思いから介護をすることに。そしてそのタイミングでモデルと夜の関係も解消する。二年後偶然街のギャラリーの前を通りがかると見覚えのある絵が。なんとそこには自分をモデルとした絵があった。会いに行くと二年前に声をかけてきた女性の一人だった。あれからの顛末を話し終えお互いフリーだと分かると今度は一対一でちゃんと付き合うことに。そのほかの二人はあまり良い結末ではなかったみたいだ。せめてこの二人だけでも幸せになってほしいと願う。こんな話実際にあるのだろうか?おれがそのポジションに居たらどう思うのだろうか?多分夜の自信がないから断るやろね。へへへ。(写真①モデルをしているときにエレクトしてしまった石崎)

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ご立派。