ミンボーの女

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民事介入暴力略して(ミンボー)民暴。映画の2ヶ月前に「暴力団対策法」が施行され世間でも注目を浴びて大ヒットしたらしい。今観るといかに当時はヤクザ側の言い分が通りやすかったのかが分かる、ほとんど脅したモン勝ちの無法状態ではないか。今の時代ならそれを言ったらアウトなセリフがバンバン出てくるが当時の一般人の知識がなかったから知らないのをいいことにやりたい放題だったのであろう。そういう意味ではこの映画の価値と影響はとてつもなく大きかったといえるのではないか。それだけ意味(効果)があったからこそ伊丹監督が実際のヤクザに狙われたのだと思う。この事を世間や知識人たちはもっと賞揚すべきだと思う。ドキュメンタリーを撮っていた伊丹監督だけにこういった手法での映画は特に素晴らしい出来なのではないだろうか。今回も主演の宮本信子はもちろん大地康雄宝田明伊東四朗など実力派俳優たちの名演が光る。そして鉄砲玉で若き日の柳葉敏郎も居た。知的な一面も垣間見せる伊丹監督作品なのか、カッコいいなあ。ますます好きになった。