15時17分、パリ行き

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2015年にパリ行きの高速列車の中で実際に起きた銃乱射事件を、クリント・イーストウッド監督が実際に事件に遭遇したアメリカ人の3人を主演に起用して描いた意欲作。最初主人公の3人のうちの1人のスペンサーが軍への憧れが強いがその気持ちが報われない現実に打ちのめされて、それで結果テロを起こすきっかけになったみたいな展開かと一瞬犯人かと思った彼が、事件を解決する一番勇敢な行動を取った本人だった。 失礼しました。それにしても演技経験などない3人なのに映画を観終わってウィキを観るまで本人達自身だとは全く気付かなかった。イーストウッドが言うように演技は本能で演じる部分が大きい、3人はその部分も運良く持っていたのだと思う)よくあるのは最後の授賞式辺りでいわゆる「実際の映像」的なキャプションをつけて見せたりしそうなところをまさか本人達が演技してたと全くそれを感じさせないナチュラルな芝居だった、確かに言われてみたら旅をするシーンなどは本当に旅をしている風であったなと後になって思うが(それでも3人の仲の良さがよく出てて好ましく観ていた)演出も現場の雰囲気も良かったのだと思う。さすがは映画界63年のキャリアを持つレジェンドだと思う。その大レジェンドが主演に一般人3人を持ってくるなど挑戦を続けているのがすごい、(だからこそレジェンドに成り得たのかも知れないが)商業的には決して良くなかったのらしいが時代を経て再評価される名作だと思う。あと軍人さんに敬意を持つ映画だ、自分も鍛えようかなと一瞬だが思った、それか柔術を習おうかと。この事件から2ヶ月後に地元のバーで飲んでいたスペンサーが絡まれている女性を助けようと喧嘩になりナイフで刺されたという事件があったらしい、勇敢さはこの人の本能なのであろう。凄いの一言に尽きる。