JIN-仁-11

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130数年前の時代に生きていくことを決めた仁はもはや歴史を変えることはいけないだとかそんな小さなことにはこだわらず、目の前の今まさに病気で苦しんでいる人を一人でも多く救おうとペニシリンの粉末化を目指し日夜実験に明け暮れていた。そんな中、医学館の多紀元琰から御家門の御簾中(貴人、特に藩主の正室のこと)の瘤の除去手術に埼玉県の川越へ来て欲しいと請われる。そんなある日実験の最中に咲が誤って混ぜ合わせたペニシリンとアルコールからペニシリンの結晶化に成功する。けがの功名により大きな成果を得た仁は、勢いそのままについに咲に結婚の意志を伝える。そして結納の指輪をプレゼントし咲は快諾する。二人の関係にようやく進展が見られ感動的なシーンにジーンと来た。手術は無事成功したが、万が一のために備えて今回確立した輸血の方法がのちのちの自分を助けることになるとは。それは川越に行く道中で立ち寄った大井宿の旅籠屋に泊まった時のこと。その旅籠屋の娘のお初と仁が触れ合った時に、一瞬静電気かと見間違うものが仁を撃った。どうやら仁の方しか気付かなかったようだが、これはと再び帰りに寄った時お初に触れると今度は閃光のようなものが瞬いた。仁はすぐにこのお初が自分の祖先に当たる人ではないかと直感したが、この時お初は友達たちと遊んでいた時に大怪我を負い腹腔内出血を起こしていた。確立したばかりの輸血方法で止血し咲の協力もあり容体も安定し峠を超えたかに見えたが、今度は仁が気を失い、仁の姿が消えかかるという斜め上の展開に。急に何!一体どうなる仁、次巻早よ!