砂の器

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何度も映像化された名作なのは知っていたが未見だったのでついに観れた。ウィキペディアを読んだ知識だが原作を大胆に変更して描かれていることを知った。黒澤明がこの脚本をよんで冒頭の捜査が空振りに終わるシーンが全く無駄やから省けと言われたらしいが脚本家の橋本忍はそれを全く無視したらしい。確かにその後の出雲の方に行った時も捜査が空振りに終わり次に伊勢の方へ自費で捜査に行きとロードムービーの様に日本全国を移動していた。それと犯人に結びつくまでに空振りの分色々な情報が入ってくるので分かりにくさにも繋がった部分はある。だから大胆に犯行に関わった人や被害者の数を省いたのかも知れない。いずれにしても原作をここまで変更されてしかも後々の作品はハンセン病でもなくなっていると聞けばもうそれは別の作品だろうと思う。言われなき差別を受けた不遇の悲しきピアニストの物語になっていったということか。今年もまた映像化されるらしい。松本清張作品の人気を伺わせる。原作をいつか読んでみたいと思った。