映画記録

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左翼学生運動、70年安保闘争など昔からよく分からないままで来てしまっていたが、やはり現代の日本や日本人というものを考える上で一度ちゃんと知るべき事なんであろうなと思いながら今日まで来てしまったが、この映画が一つその外堀を埋める作品となってく…

JOKER

SNSで評判が高かったのと元々のバットマン好きジョーカー好きというのもあってようやく観に行けた。終わって1番最初に思ったことは何ちゅう気持ちにさしてくれとんねんということだ。なかなか二の句を継げない何て言えば良いかよく分からん感情に支配される…

ミンボーの女

民事介入暴力略して(ミンボー)民暴。映画の2ヶ月前に「暴力団対策法」が施行され世間でも注目を浴びて大ヒットしたらしい。今観るといかに当時はヤクザ側の言い分が通りやすかったのかが分かる、ほとんど脅したモン勝ちの無法状態ではないか。今の時代ならそ…

クーリンチェ少年殺人事件

なかなか4時間の映画を観る機会がなかったが最後まで見通した。人間が集中して観れるのはそんなに長くはない、やはり作品としてちゃんと観られることを考えるなら分けてでも観せた方がいい気はするがどうなんだろう。けれどやはり3時間を超える作品には大作…

マルサの女2

おそらく前年のヒットを受けて製作されたであろう今作も宮本信子率いる国税局の査察官「マルサの女」が違法な脱税をしている人間を追い詰める。得てしてこういう形で作られた2は大した事ないことが多いのだが伊丹十三はやはり凄い。ちゃんとしたエンタメに仕…

15時17分、パリ行き

2015年にパリ行きの高速列車の中で実際に起きた銃乱射事件を、クリント・イーストウッド監督が実際に事件に遭遇したアメリカ人の3人を主演に起用して描いた意欲作。最初主人公の3人のうちの1人のスペンサーが軍への憧れが強いがその気持ちが報われない現実…

マルサの女

テーマソングが印象的でそばかすでオカッパの宮本信子が査察官として脱税事件を調査する、子供の時に観ても全く面白さが分からなかったが、伊丹作品は大人のためにある映画だ。名だたる俳優陣の若い頃の仕事ぶりも拝見出来てそれも楽しい。こういうときに真…

レディ・プレイヤー1

スピルバーグが監督をしたという事以外一切の前情報なしで観たがこんなに面白い作品が全く日本で話題になってないのは何故だと思った。一部の人からは人気があったのかも知れないが…いわゆる原作を書いた人が80年代を子供時代で過ごしたあの頃のエンタメって…

ボヘミアンラプソディー

最後に伝説になった85年ウェンブリースタジアムでのライブエイドの圧巻のステージ。音楽だけで純粋に感動させられたのは久しぶりかも知れない。10万人の人間の思いが一つになった時、人はただただ感動の涙を流す。興奮冷めやらぬまま、映画館を後にしてすぐ…

ブラックパンサー

なんかこのマーベル系は結構お腹いっぱいになってしまって、一応観るんですが、もう… 次はいかにレーベル違いのヒーローを出すのかというのが、次の大きな壁というか。そちらに興味が移っています。ぼくは。 それぞれの世界観にお互いのヒーローが存在してな…

シェイプオブウォーター

1番有名なあの場面が映画の結末に来る素晴らしいラストシーン。絶対映画館で観るべきだった。あのシーンは映画史に残るであろう美しいシーンだった。それ以外にも全体をティール色で統一した舞台セット、古い映画や映画館、時代遅れの差別意識、今だから分か…

0.5ミリ

安藤サクラがひたすらお母さんの安藤和津に見える映画だった。こうやって見ると個性的なお顔立ちしてるけどキレイな人だなあと思った。それと下世話ではあるが役者の仕事とはいえ義理の父にまたがるのを姉妹で撮って親がプロデュースしてるって状況はすごい…

勝手にふるえてろ

綿矢りさ原作というのを知らずに映画を観た。松岡茉優の演技力が爆発していて彼女の魅力が存分に発揮されていた。とても素晴らしい。決して好印象を持たれる個性ではないように思うが、こういう本音と建前を使い分ける役をやらせたらこの世代では断トツじゃ…

スリービルボード

無残にレイプされ火をつけて殺害された娘に何もしてやれなかった憤りを胸に母親は、このまま事件を風化させまいと少々過激な手を使って捜査を刺激する。それは娘が殺された現場近くの街道沿いの3枚の立て看板に、署長を名指しで批判する惹句を書いて警察と世…

ザ サークル

我々の生活は自らのプライバシーをオープンにする代わりに身の安全を守る、という風潮にこれからどんどん向かっていくことになるだろう。劇中のメイのように24h全部をオープンにすることが決して極端な例ではない。もうすでにそれに近いことを我々はやってい…

ギミーデンジャー

「再結成」ではなく「再統一」した時に上半身裸のスタイルでおそらく何十歳も歳下の人間たちの間にダイブする姿を見て凄いというか何か変な感動でふいに泣きそうになった。 ミッキーローク演じるレスラーのラストシーンのように美しかった。まさに「音楽は人…

ある決闘 セントヘレナの掟

映画を見終わったあと、大体把握してる内容であってるかどうか、あらすじを検索してみるのだが、この映画に関しては30%くらいしか理解出来ていなくてびっくりした。前に観た「マザー!」という作品もそうだったが、キリスト教を暗喩的に表現されるともうお手…

女神の見えざる手

今年見た映画の中で1.2を争う面白さの作品かもしれない。前半は非情に徹する敏腕ロビイストのあこぎなまで、勝利の為、味方をも騙し売る、権力者にも盾突き目的のためなら手段を選ばない、法を侵して男も買うダーティーな女性ロビイスト。後半、怒涛のように…

亜人

この時期のアニメ原作の映画で東京喰種と雰囲気が似ているなと思っていたが、どちらも近未来SFアクション(ブレードランナー2049もちょうどこの頃だった)、もう確かに魅力的なジャンルだし自分も大好きなジャンルではあるけれど、おそらく原作を知ってれば知…

彼女がその名を知らない鳥たち

主演2人の関西弁(相当上手い部類やけど)の細かいイントネーションがどうしても気になってしまう。これは自分が関西人だから引っかかるだけなのか。おそらくそうなのだろう。でもそのせいで折角の面白いストーリーや役者同士の名演のぶつかりあいで、いままさ…

キングスマン ゴールデン・サークル

前作に続きふんだんにアクション、オシャレスパイムービー。とっても楽しいし何も考えずに観てられる。英国紳士から観てアメリカはヤンキーというだけあって田舎臭い存在で、それをナチュラルにバカにしてる感じがいかにもヨーロッパだった。ウイスキーのと…

マザー!

途中からこれは何かの比喩であろうことは分かったのだけれども、それが聖書の世界と言われたらもうお手上げだった。扱うテーマの中に自分が完全に蚊帳の外だったので「そうですか」と思うに止まった。こういうことも勿論ある。これが後に自分がクリスチャン…

バリー・シール

邦題のアメリカをはめた男と原作Americanmadeとは意味が全然違う気がしたのは気のせいか。アメリカをはめたというよりも積極的に協力してたように思うのだが。一般的にははめた男と知られてるけど実は、ということなら理解出来るが…実際何故この道に進んで行…

沈黙

昔に原作を読んだ事があったので、その内容を少しは覚えていたのだが、改めて映像で見ると信仰とは何なのかをまざまざと突き付けられる。何度もパードレを裏切るキチジロー(窪塚)の事をバカに出来るほど無邪気ではない。 そして踏み絵という信仰者を炙り出す…